乳頭がん その5 入院からまもなく手術へ
この内容はあくまでいち患者の感想です。
お心あたりのある方はご自身で判断されず、必ず専門医の診察を受けてくださいね。
その5は入院初日から手術直前までの様子です。
偶然にも同じ病院で甲状腺摘出手術を受けた落語家の立川談笑師匠の体験がラジオで流れ
私は「じぇいおーきゅうあぁるっ♪」でおなじみ、ラジオの文化放送が大好きで、朝の「くにまるジャパン 極」に始まり、お昼の「大竹まこと ゴールデンラジオ!」からの夕方「斉藤一美 ニュースワイドSAKIDORI!」までほぼ毎日聴いてます。
いまどき珍しい超硬派な内容が多く、ときどきその内容に「ここまで言って大丈夫なのか!?」と、どきどきすることもしばしば。
そんな7月のはじめ、「くにまる〜」のゲストに落語家の立川談笑師匠が登場され、なーんと、乳頭癌で伊藤病院にて一足先に甲状腺全摘手術を受けられた様子を話されるというじゃありませんか?
もうかじりついて聴きました。
私も回数は少ないながら人前で話す仕事をしており、手術後に再び声が出るか一番心配していました。
ところが、ラジオから聞こえる談笑師匠のお声は張りがあり何の違和感もありません。
また時折ジョークを交えながら手術後の寝返りの様子などを具体的に話してくださったので、ものすごく参考になり、またとても安心することができたのです。
そして生まれて初めて、その気持ちをラジオにメール投稿したら、なんと!くにまるさんが読んでくださったではありませんか涙。
よし、大丈夫だ、俺。
入院後の手続きが終わりベッドルームへ
こうして入院指定日の7月28日(水)が来ました。
この日は東京オリンピックが昼に野球の初戦、夜はサッカー男子フランス戦なので、楽しみだなぁと思いながら表参道に向かいました。
13時前に到着、1F奥のエレベータに乗って4Fのナースステーションへ。
エレベーターには他に女性が2人、同じ手術を受ける方ですね。
4Fで降りると目の前がナースステーション、廊下でまず検温。
それから保険証や新旧限度額認定証、その他書類を渡し受付終了。
身長、体重測定だけど、ありゃ!?身長縮んでる。
気を取り直しつつ病室へ(でも体重はベスト)。
行先は奥の男性5人部屋、手前の3部屋は女性用です。
カーテン仕切りの個人スペースには電動リクライニング仕様のシングルサイズベッドと、床頭台というキャスター付きの荷物台がありました。
これは幅50cm、高さ1mほどで、下から小さな冷蔵庫、収納式テーブル付き高さ10cmほどの引き出し、高さ5cmほどのカギ付き引き出し、角度調整可能な液晶TVが組み込んである物置部分、バスタオルなど手術準備物がおける天板というつくりになっています。
また足元を照らすオートライトが付いていて、夜間ベッドからの移動時は助かりました。
なお、その他のスペースはほとんどないので持っていく荷物は小さい方がいいでしょう。
私は機内持ち込みサイズのスーツケースひとつで行きました。
タオルやパジャマはかさばるので、レンタルすることをお勧めします。
菩薩さま降臨
荷物を整理しているとカーテンが開き、主治医の先生と看護師さんがいらっしゃいました。
最初の「原さん、主治医の○○です」と話されたときの声のトーン、スピードがとても穏やかで、やわらかなオーラを感じ、
「あ、この方ならお任せして大丈夫!」と、手術前なのにここで良かったなと思いました^^
それから入院診療計画書で最終的な手術関連の説明がありました。
これまで聞いてきたことの最終確認ですね。
余談ですが、手術後、ある薬剤師さんとこんなやりとりがありました。
「もしかして医療関係者ですか?」
「いえ違います。どうしてそう思われたのですか?」
「とても落ち着いていらっしゃるので」
「それはきっと初めて○○先生にお会いした時にものすごく安心したからですよ」
(それと、手術経験者のブログや、くにまるジャパンのラジオ放送)
ちなみに先生に限らず、このフロアの看護師さんや薬剤師さん、清掃の方たちは高級リゾートホテルのスタッフさんのように感じました。(泊まったことないけど)
さすが表参道の中心にあるアーバンリゾートホスピタル!
そして患者識別用のリストバンドを付けてもらいます。
これを外すのは退院のときで、いよいよ手術はスタンバイモード。
それから病院生活の説明があり、事前にもらっていた「入院スケジュール(全身麻酔)」で退院までの流れを一緒に確認します。
入院生活チェックリストですね。
最後にフロア設備を案内してもらいました。
入浴設備はシャワールームと浴室(シャワー付)の2つがあり、どちらも朝9時ごろ張り出される使用予約表に早い者勝ちで記入します。
ボディソープとリンスインシャンプー完備です。
その前には自由に使える洗濯機が置いてありますが、入院期間中に洗濯できるとしても手術前と退院前くらいなのでほとんど使わないでしょう。
今日はこれだけ。
後は美味しい夕食をいただきシャワーを浴びたらサッカー男子フランス戦を見て寝るのみ笑。
そうそう、ここの食事は評判通りのおいしさです。
この日はごはん200g、魚の香味蒸し、きんぴらごぼう、甘酢和え、ほうじ茶プリン!で塩分7.8g。
病院食は味がないイメージがありますが、おかずの味付けに強弱があり、薄味は素材の味が引き立つ味付けで美味でした。(特にあんかけはお気に入り)
これでお酒があれば文句なし、おっと^^;
手術を翌日に控え
入院2日目の7月29日(木)、今日のイベントは午後の経鼻内視鏡のみ。
鼻からファイバースコープを入れて声帯の動きを確認するのだそうです。
あっという間に終了、声帯に問題なし。
明日は手術なので、今日は早めにシャワーとシャンプーを済ませます。
この後18時の夕食をいただいたら21時の消灯タイムから禁食です。
ということで卓球女子伊藤選手の銅メダル獲得を見届けて消灯、おめでとう。
明日はいよいよ「自分オリンピック決勝」なり、お休みなさい。
いよいよ手術当日
入院3日目の7月30日(金)、いよいよ手術当日になりました。
手術室へは13時から14時に移動予定で朝10時には飲水も終了。
でも手術中の脱水症状を防ぐため、それまでに水またはスポーツドリンクを500ml飲んでおきます。
午前中に先生がいらして切開予定部分をマーキングします。
首のシワにそって、できるだけ手術跡が目立たないように位置決めするのだそうです。
それから看護師さんが点滴用の腕側アタッチメントを固定します。
あとはヒゲを剃り、手術前後の必要物品を揃えて床頭台に用意し、看護師さんと一緒にチェックしたら準備OK。
お声がけがあったら手術着に着替えて歯を磨き、頭にキャップをかぶり点滴をセットしたら6F手術室に向かいます。
そうそう、手術用の横開き紙パンツにも履き替えないと。
喉の手術なのになぜはくのかは後に分かりました。(使用するのは1枚のみ)
しかし13時半ごろ看護師さんから、「前の手術が延びていて14時半ごろになりそう」との知らせが。
ではオリンピックを見ながら時間をつぶしましょう。
そしてとうとう「原さん、お待たせしました」の声が。
貴重品を引き出しに入れたらカギをかけ、付き添いの看護師さんに預けていざ出陣なり。
・・・無事に戻れて声も出ますように
その6に続く